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保険価額の算出


 保険価額の算定は損害保険査定においては一番重要です。これがおろそかになっていると、損害額と保険価額の関係がおかしくなってしまいます。全焼ではないのに経済全損となってしまうなど、おかしな査定になっています。
さて、ここでは建物を例にとり保険価額の説明をします。家財や什器・備品、自動車なども同じ考えかたで算出できます。一般的な火災保険の保険価額といえば時価額です。時価額は(現在手にいれるといくらかかるかという価額)再調達価額から経年減価額(経年劣化などで落ちた額)を控除して算出します。

時価額=再調達価格−経年減価額

 なお、商品だけが経年原価という概念がないので再調達価格となります。ただし、デッドストック(流行遅れやマイナーチェンジ前の商品の売れ残りなど)などで評価が落ちる場合があります。
@再調達価額の算出
まず、再調達価額(ここでは現在の新築費とい言い換えることにする。)を算出します。それには、材料費及び人件費の把握が必要となりますが、一般的には積算資料(財団法人 経済調査会発行「月間積算資料、建築資料研究社発行「積算ポケット手帳」等)を参考に材料費を算出し、人件費を付加して新築を算出します。
A経年減価額の算出
次に経年減価額を算出します。経年減価額とは新築後の使用下での価値の減少を意味します。これを算式にすると以下のようになります。

経年減化額=再調達価額×原価率

原価率を算出するにあたっては、推定耐用年数、最終残価率、新築後の経過年数の把握が必要となります。推定耐用年数とは建物が何年使えるかの年数で、一般に木造住宅なら50年前後と言われています。法定耐用年数の二倍前後と考えてもよいでしょう。最終残価率とは推定耐用年数に達した時点での残存価額の割合のことで、建物では20%ほどです。(ただし、個々の建物の状況によります。一般的には建物の管理が悪いと割合はさがります)
以上の事から減価率は以下の算式で求ることができます。

減価率=経年減価率(1年)×経過年数
経年減価率(1年)=100%−最終残価率(20%)/推定耐用年数

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