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損害額の調査方法及び算出方法


損害保険鑑定人にとって一番感心があるのがこの損害額ではないでしょうか?これが一番保険金の支払いに影響するからです。事務所では毎日のように見積が高いなどとやっているはずです。これも建物を例にとり説明します。

損害額の調査方法
現場を調査し、損害部分を確認します。事故が火災なら、燃えているところはもちろんのこと、ススでよごれたところ、消火活動で水濡れになったところも損害となるため、その確認をします。建物や動産等を解体・分解して調べるということはほとんどありません。このとき被保険者としては立会をして調査員に説明をすることをお勧めします。

損害額の算出方法
 損害状況を検討し、修理可能であれば見積書をとりよせ、その見積書のどこまでを損害とすべきかを検討します。
そこで問題となるのが損害の範囲です。建物を構成する部材のどこからどこまでを損害とすべきかしばしば保険会社と被保険者側で紛争がおこります。保険約款では具体的に損害の範囲とすべきところを明確にしていませんし、被保険者としては原状復帰(元通りにすること)を望んでいます。このような場合、基本的には損害があった部分のみを復旧させる費用をベースに算定するのが合理的です。例えば壁が一面にだけ損害があったとしたらそこの部分だけだ損害範囲とするようにします。他の3面は損害となりません。その損害があった部分を復旧させる費用を算定しましたら、その金額に経年減価額を控除します。ただし、経年減価額を控除するのはその修理によって建物全体の価値が上がったときのみです。僅かな損害でも経年減価をするのは間違った査定です。と、実務書にも記載があります。

建築業者の見積の見方(高い見積はこのテで見破れ!)
 住宅など新築時の見積は「uあたりいくら」「坪たりいくら」という基準があり、「このぐらいの設備で、このグレードならいくら」という判断がつきやすいのですが、修理時の見積書はすこし、判断がむずかしいようです。なぜなら修理の際は解体作業とその廃材の処分費がいる場合があるからです。それらの費用についてすごく高い見積なら工事を依頼するのはやめましょう。今はより安価に工事をしてくれる業者はいくらでもいます。
 それらの費用の算出方法は「自分で作業するならどのくらいの時間がかかるか」「作業には何人必要か」それを考えてみましょう。必要な人員が一人で8時間くらい作業がかかるとすれば2万円ほど、半日では1万円ほど(もっと安いところもたくさんある)でしょうか。それを超えるようでは高いと言わざるをえません。仕事がおそいのか、プロとして技術的能力に欠けるといってよいでしょう。プロならば素人より早く作業できてあたりまえだからです。
 廃材処分費については社会的背景から年々高くなる傾向がありますが、トラック一台で4〜5万円でしょうか。ただし、エアコン(室内・室外機とも)や7割以上が金属の機械設備・アルミサッシ・洗面器・便器など一部の部材は無料でよろこんで持っていってくれる業者はたくさんありますので、それらの廃材・部材が大部分なら交渉次第でもっとやすくなると思います。
 なお、解体費・処分費以外の見積は原材料費に作業費を加えたものです。作業費については前述した解体費と同じような判定をしてみてください。原材料費については、ホームセンターで売られている値段を基準にしましょう。それより高い値段ならダメでしょう。まともな業者ならもっと安く調達できる手段があるからです。

20万円以上の損害額を要する場合
 風災、ひょう害、雪害等により保険の目的が損害を受け、その損害の額が20万円以上の場合に保険金が支払われます。(ただし、最近の新型建物保険ではこの条件がないものもあります。それらの保険には1万円〜数万円ほどの免責額があるものが多い)だからといって必ず20万円以上が支払われるわけではなく、保険金額が不足していればその割合でしか保険金は支払われません。

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