紀伊国事務所トップ

生産性を上げるには

改善提案制度で生産性アップ


そんな会社でいいのか?
これが中小企業の実態?これじゃ儲かるわけねえだろ」はなかなか衝撃的だったのではないでしょうか。自分の会社はこの工場に似ているとか、近いとか、まあブラック企業がまんえんするような日本社会ではこんな企業が多々あると思います。
 それでも企業が儲かっていればまだいい方です。少なくとも経営者は幸せでしょ?またその幸せを維持するために従業員の定着を図るため給料などの待遇をアップするという方向に応力が働くという希望も生まれるでしょうし。
 しかしT食品のような会社ではだれも幸せになれない。元請けの大手食品会社にしたって、こんな工場ではうまいモノなんて作れませんって。だから誰も幸せになれない。

利益を生み出す会社にするには
そこでT食品のような会社を利益を生み出す会社に変えるにはどうすればよいのでしょうか。
 うーーーん手遅れかも。いや、必ず解決策はあります。しかしT食品の場合はガン細胞が会社組織にまで転移していますから、それを切除するには大手術が必要でしょう。ガラッと見かけはかわってしまうかもしれません。やはり病気は「早期発見、早期治療」が重要なのです。

改善提案制度を活かしていますか
私ならこのような企業の生産性を確実に上げることができます。T食品の場合は次のステップを踏む必要があります。
@人事にメスを入れる
A改善提案制度を徹底する
これで生産性は確実にあがります。さらに「儲かる会社」にするにはあと、ひと工夫かふた工夫必要でしょうが。とにかくこれで利益を生み出す体質に変えることができます。

自社だけでの変革はむずかしい
案外簡単だと思ったことでしょう。
 しかし、話はそんなに簡単なことではないのです。じつはT食品にも改善提案制度はあったのです。ではなぜあのような工場になってしまったのでしょうか。
 T食品の改善提案制度は実際には死んでいたのです。何回か実施したようですが、実質的には改善提案書を食堂に貼っていただけです。完全に有名無実と化していたのです。

なぜこうなってしまったかというと、理由の一つとして、T食品が改善提案制度を軽くみていたことが考えられます。実施する人間があまり熱心にやっていなかったのでしょう。
 T食品の場合、小言朝礼をやっていた中間管理職の中年男が中心になってやっていたと考えられます。この中年が改善提案制度を形だけのものにしてしまったと考えられます。人間、中年以降歳をとると「変化」を恐れるものです。それだからこそ「改善」と名のつくものに拒否反応が出てしまったのではないでしょうか。

この中年男を管理職に登用したのはその上の工場長か社長です。それがそもそもの失敗だったのです。要するに人事制度が機能していなかったということです。これが二つ目の理由です。
 したがって@が必要となります。しかしながら、それはT食品のような中小企業には少し荷が重いのではないでしょうか。


生産性を上げる方法として、改善提案制度以外の妙案はありますか?

具体的な改善提案の方法
人事面の問題はともかく、ここでT食品の工程について具体的に考えてみましょう。
 ツッコミどころの多いT食品の生産工程で、たどえば充てんラインなら、、、

 まず、3人目の充てん機への投入係など要りますか?もちろん機械への投入は必要です。ではだれが投入するのでしょう?

機械にやらせればよいのではないでしょうか。機械の導入にはある程度の費用がかかるかもしれませんが、この工程を省くことにより、そんなコストなどすぐに回収できるのではないでしょうか。人件費は時間あたり2,000円以上掛かっているんですよ。年間にすればいったいいくらになることやら。

あと、一人目と二人目の材料の計量にも工夫する余地がありそうです。例えば「この商品なら材料をカゴ6分目」とか記録をしておいて、それを「作業標準」として作業者に共有させておけば、一人で量ることも可能になるのではないでしょうか。こんなふうに費用や時間もかけず、すぐにでも生産性を上げることは可能なのです。

こういうことを考えることこそが「改善提案制度」の本質なのです。改善提案書を作って、食堂に貼っておくことではないんですよ。


それから、殺菌ライン以降の改善提案としてはこんなのはどうでしょか。

Bの殺菌ラインにおいての、殺菌機に入れる前の並べ作業とCの脱水ラインにおけるロとハの脱水機への投入を一体化を検討します。

 まず、殺菌機用のトレイの底板を穴あき板から金網に変更し、脱水機も2列から倍以上(6列以上も可能)の能力の脱水機を導入します。それにより、脱水ラインの投入作業の省力化と処理能力の何倍もの増加を実現し、かつ作業もラクになるというものです。それには新殺菌用トレーと脱水機の新設備の導入コストと、商品発注先や関係各所への打ち合わせなどが必要となりますが、生産性は劇的かつ格段に上がることでしょう。

中小企業においては、何年間も同じ作業をくりかえす、いわば「永遠の単純作業」がまかり通っているようです。これでは利益が出せる企業にすることなど、無理というものでしょう。アタマも使わない、お金も使わない、そして行動も起こさない、これが中小企業の実態ではないでしょうか。


改善提案制度のもう一つの効果 異物混入対策
T食品には「儲からない」の他に、もう一つの問題がありました。それは「異物混入」です。その主たるものは、ゴム手袋が破れ、その破片が食品に入ってしまうという事故です。これなんかも改善提案制度で文字どおり改善できるでしょう。ゴム手袋が破れる原因を把握、後に対策をすればよいのです。

 まずは、異物混入の原因を徹底的に把握することです。たとえばゴム手袋の破れる原因はなにか?なにかに挟んだり、引っ掛けたりが原因の大部分でしょう。劣化で破れるとしたらのはもう、話になりませんよね。

そこで、
T食品の機械や器具・装置には尖った部分がたくさんあります。まずはそこの角落としから始めればよいのではないでしょうか。これで確実に手袋の破損を減らせることでしょう。なぜ、これがT食品ではやっていなかったのか?私は非常に不思議に思います。

さらに
異物混入の原因の把握を徹底的に現場で共有すればよいのではないでしょうか。
手袋が破れたりするのはトレーなどを重ねたとき、そこに手袋を挟むということや引っかかりが原因であることは述べた通りです。

それでは、なぜそんなことが起こるのでしょう。
 それを現場の人間に徹底的に検証させるのです。
おそらくやっているうちに、その内の一人が「原因の一つは手袋に問題があるのでは?」と気づくかもしれません。
さらに掘り下げれば、「手袋に余っている部分が原因では?」となると思います。そう、よく見ればゴム手袋は汎用ですから、現場の人間の個々人にピッタリフィットしているわけではありません。その余った部分を挟んだり、ひっかけたりするのが原因のひとつです。ここまでくればあとの対応は簡単でしょう。

T食品ではMサイズとLサイズしかありませんでした。それを、個々人にフィットさせるべく、サイズにバリエーションを増やしたり、徹底的にやるなら、名刺のように個々人に完全にフィットさせるようにフルオーダー(それほどコストはかからない)すればよいのではないでしょうか。

現場の人間は手袋を一日8時間以上見ています。これに気づかない者などいないでしょう。ここまでくれば常に問題意識をもって仕事に取り組むようになるのです。毎日同じことの繰り返しの「単純作業」とは雲泥の差です。こういうことを大手企業では当たり前のようにやっているのです。

これが改善提案制度の力なのです。
 しかし、T食品のような職場ができあがってしまっていると、コミュニケーションも不足していますし、管理職など人事面の問題もありますからこの制度を導入・定着させるのは容易ではないかもしれません。それでも一つ一つ解決させることにより、かならず効果がでてきます。職場の雰囲気も目に見えて変わってくるはずです。

それにしても、こういう会社では個人の能力にまでストップをかけてしまうんですね。


当事務所の改善提案制度
私どもは改善提案制度のコンサルティングに力を入れています。
 T食品の例をみるとおり当所はこれらの業務に非常に精通していることがわかるでしょう。まずは大手企業の採用している改善提案制度をお教えします。そのオプションとして、その周辺の、キモとなる人事面や個別コンサル、社員教育などあらゆるメニューで対応します。まずはお問い合わせを。

なお、大手企業採用の改善提案制度のコンサルティングだけなら
報酬は5万円とさせていただきます。

なお、社員研修やセミナー方式では参加人数で報酬を検討させていただきます。あがり症なので(笑)

業務改善助成金も
当事務所は業務改善助成金(厚生労働省)にも対応しております。業務改善助成金とは中小企業の生産性向上を支援し、事業所内で最も低い賃金の引き上げを図る制度です。生産性をあげた場合には助成金が増額される制度もあります。助成金の目的には工程の見直しやそれにともなう教育なども対象になっていますので、まさにこの改善提案制度にマッチしています。ぜひご利用ください。



                      トップに戻るお問い合わせ